コンクリートが腐食する原因とは
「強度があり、丈夫で長持ちする」というイメージのコンクリートも、腐食する場合があります。
コンクリートの腐食は、何が原因で起こるのでしょうか。
今回は、コンクリートの腐食の原因について解説いたします。
▼コンクリートが腐食する原因とは
■塩害
建物に海水が付着したり、海水を含む潮風が当たることによって生じるのが塩害です。
塩害で起こりやすい症状には、下記のようなものが挙げられます。
・鉄筋に沿ってひび割れが起こる
・はく離やはく落
・鉄筋の露出
塩害によってこのような症状が現れた場合は、補修を行う必要があります。
■凍害
コンクリートの内部で、水分が凍ってしまうことを凍害と呼びます。
凍害は「初期凍害」と「凍結融解作用による凍害」の2種類に分かれるのが特徴です。
腐食をもたらすのは、凍結融解作用による凍害が多いと考えられます。
凍結と融解を繰り返すことによりコンクリートが膨張し、ひび割れから水分が入り込むからです。
コンクリートの内部で水分の量が増え、徐々に腐食が進んでいきます。
■アルカリシリカ反応
コンクリートの中の骨材には、シリカ鉱物と呼ばれる原材料を使用していることがあります。
このシリカ鉱物にアルカリ性の水溶物と特定成分が反応すると、骨材が大きく膨張します。
これが「アルカリシリカ反応」と呼ばれ、骨材の膨張に伴ってコンクリートにひび割れが生じ、中に雨水や地下水が入り込みます。
内部に入り込んだ雨水や地下水によって、コンクリートが腐食してしまうのです。
▼まとめ
丈夫なコンクリートが腐食する原因には、塩害・凍害・アルカリシリカ反応などが挙げられます。
強度を保つには、状況に応じた建築資材のチョイスが欠かせません。
また状況に応じて、適切なメンテナンスを行うことも重要です。
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